復職を考えるとき、スキルや体力面などに関しての不安はつきものです。
ここから、看護職が復帰時に不安を抱えやすい以下の8点をチェックしていきましょう。
1. 現役時代より知識やスキルが低下していないか
2. バリバリと働ける体力があるか
3. 緊急時に的確な対応ができるか
4. 夜勤なしでも働けるか
5. 医療事故を起こさないか
6. 職場にうまくなじめるか
7. 未経験の部門に配属されないか
8. 仕事と育児を両立できるか
以前働いていた頃よりも、知識やスキルが低下しているのを不安視して、復職に積極的になれない看護職も少なくありません。「看護知識に抜け漏れがあるかも……」「最新の医療機器を扱える自信がない」といったお悩みの声も多いです。また、ブランクがあると注射や採血など手先を使った処置に不安を感じやすくなります。
看護職の仕事は、積極的に動く体力が求められる仕事です。ブランクがあって年齢を重ねていると、体力面を心配する方もいます。職場によっては患者さんの身体を支えたり、車椅子へ移動させたりなど体力の消耗が激しい業務を担当することもあるので、重労働に対応できるか復帰前に体力をチェックする必要があるでしょう。
一度現場を離れた看護職は、「緊急の際に的確な対応ができるだろうか?」と不安に感じる方もいます。医療現場には急を要する対応がつきものです。張り詰めた緊張感の中で医療行為をするのは、ブランク明けの看護職にとって重圧となります。
病棟勤務の看護職の場合、基本的に夜勤があります。不規則な生活リズムの中で働ける体力があるか不安になって、病棟勤務への復帰を悩む方もいるでしょう。また、昼夜逆転生活や睡眠不足を避けるため、夜勤なしでも働ける求人を探す方も多いです。
患者に直接的なケアを提供する看護職は、医療従事者の中でも特に医療事故を発生させるリスクにさらされています。看護職の仕事は些細なミスが患者さんの命に関わることもあり、医療事故を起こさないか心配で、復職から遠ざかるケースも見られます。
復帰後は職場の環境に慣れることに時間がかかることもあります。「ブランクのある自分は職場になじめるの?」と案じる看護職も多いです。特に、新しい職場に入る場合は不安が大きいのは当然のことでしょう。また、職場独特のルールや複雑な人間関係に頭を抱えるケースもあります。
人員調整といった職場側の都合もあり、復帰後に未経験の部門に配属されるケースも珍しくありません。初めての業務だと仕事を覚えるのに神経をすり減らす方もいるでしょう。また、部署によって残業の有無や休日の取りやすさなども異なるため、新しい配属先が働きやすい環境かどうか心配する方も多いです。仕事と育児を両立できるか。
出産や育児のために職場を離れている看護職は、仕事と育児を両立できるか不安になりやすいです。「子どもが小さいから夜勤は不可能」「できるだけ残業がない職場でないと難しい」といった問題から、復職を迷う看護職も少なくありません。
職場復帰したい看護職にとって、ブランクによる不安はつきません。ここから、潜在看護師の不安を軽減する方法をご紹介します。
1. 医療知識をアップデートする
2. 復職支援制度を理解する
3. 復職の希望条件を明確にする
4. 復職経験者からアドバイスをもらう
5. ワークライフバランスを保てる職場を探す
復職に対する不安を少しでも和らげたい方は、ぜひチェックしてみてください。
看護職として休職していた間にも、医療の技術は進歩しています。そこで、看護知識のアップデートをしていかなければなりません。今の医療に対応できる知識がなければ、復職にも消極的になるでしょう。もしブランク期間が数年単位である場合は、看護師が復職までにブランクを埋める勉強方法4選を参考に、知識をおさらいしてください。
各都道府県にある看護協会は、ナースセンターを運営しています。ナースセンターでは、復職を望む看護職に対して支援活動を行っています。
ナースセンターの特徴
・看護職などの無料職業紹介所
・再就業や転職を考えている方が手数料なしで登録可能
・パソコンやスマートフォンから簡単に登録可能
・経験豊富な看護職が徹底サポート
・技術研修やセミナーを多数開催
・看護職キャリアに関するさまざまな相談に対応
ナースセンターでは、潜在看護職を対象とした実技研修や講習会など、さまざまな支援を行います。
知識だけでなく、技術面も再確認できるため、仕事の感覚を取り戻すことが期待できます。
なお実施している内容は、最新医療の知識を学ぶ講習会をはじめ、注射や採血などの実習、急変時の対応など、各ナースセンターによってさまざまです。
なお、eナースセンターでは47の各都道府県で多様な求人情報が掲載されていますので、ぜひ活用してみてください。
医療現場への復帰を成功させるには、復職の希望条件を明確にするのも重要です。看護職の業務が精神的にきついと感じてしまう原因として「仕事とプライベートのバランスがうまく取れなかったこと」が挙げられます。仕事とプライベートを上手に両立するために、働く時間帯や業務内容など職場に求める条件を整理しましょう。未就学児の子育てをしながら復帰する場合は、託児所の有無や短時間勤務など子育て支援制度も確認してみてください。
復帰の不安を軽減するためには、復職した経験のある看護職仲間に相談するのも一つの手段です。
復職の道を通った経験者に質問すれば、知識や技術面、人間関係などに対する具体的なアドバイスをもらえるでしょう。実際に経験した方からの意見を聞くことで、抱いていたイメージとのギャップを少なくできますので、一人で悩んでいる方はぜひ取り入れてみてくださいい。
仕事とプライベートの両立が難しい職場では、安心して仕事を続けていくことはできません。
具体的な要望は人によって異なりますが、下記のような環境があれば仕事以外の時間も充実させやすいといえます。
・休みを取得しやすい
・定時帰宅できる
・有給休暇取得率が高い
・育児や介護に理解がある
仕事と私生活が調和できる職場であれば、看護職として活躍しながら自分の時間を充実させることもできるでしょう。
ブランクのある看護職がスムーズに復職するためには、復帰前に学習が必要です。ここからは、看護職が復職までにブランクを埋める勉強方法をご紹介します。
1. 支援制度で研修に参加する
2. 通信講座を受講する
3. セミナーを受ける
4. 独学で習得する
ナースセンターなどでは、復職を目指す看護職に対して研修を行っています。研修では、採血や体位交換、機器の取扱いなどといった、基本的な看護技術も体験できます。研修が感覚を取り戻すきっかけとなり、現役時代との違いの確認もできるでしょう。なお、愛媛県ナースセンターでも研修を実施しておりますので、ぜひあわせてご覧ください。
セミナーや研修に通う時間が取れない場合は、復職に向けて必要な情報を習得できる通信講座を利用するのも一つの手段です。通信講座であれば、子育てや介護などで外出する時間の確保が難しい場合も自宅で勉強が進められるのがメリットです。愛媛県ナースセンターでは、eラーニングを使用したWeb学習を無料で実施しています。医療知識や技術を復習できる看護職向けアプリもありますので、自分に向いているツールを探してみましょう。
最新の正しい知識を得るには、復職を目的としたセミナーで学習するのが効率的です。ナースセンターなどでも、復職希望の看護職をサポートするさまざまなセミナーを実施しています。実際に手を動かして復習できる講座を受けておけば、復職時の不安を和らげられるでしょう。
復職に向けて、参考書や専門書を用いて独学する方法もあります。独学で看護知識を習得すると、費用を安く抑えられるメリットがあります。ただし、学習ツールやインターネット上にある情報の中には、情報の古いものや誤った内容もあります。独学で学ぶためには、情報が信頼できるか見極める力も重要です。医師や学会が監修している教材やサイトであれば安心して学べるでしょう。
ここから、看護職が復職を成功させるために大切なポイントをご紹介します。現在の状況を家族や応募先に理解してもらい、自分らしい働き方を実現しましょう。
1. 家族の同意と協力を得る
2. 応募先について入念に情報収集する
3. 自分の状況を応募先に理解してもらう
育児や介護など、家庭の事情によって離職した場合は、家族に相談して同意を得てから復職するのが望ましいです。休日出勤や夜勤を伴う可能性もある看護職は、家族の協力が欠かせません。家族の理解がないまま復職してしまうと、思わぬトラブルが起きてしまうことも考えられます。復職した際に考えられる生活スタイルの変化を伝えておき、子どもの送迎や家事の役割分担などについて事前に話し合っておくとスムーズに対処できるでしょう。
応募先の情報収集が十分でないとミスマッチを起こしてしまい、復職の失敗につながってしまうため注意が必要です。勤務時間や給与、福利厚生などが自分の希望と合致しているかどうかを確認し、複数の求人から復職先を絞り込んでいきましょう。求人情報に目を通しておくのはもちろん、実際に働いている看護職に話を聞くといった綿密なリサーチも重要です。
応募先に自分の状況を理解してもらえれば、勤務時間や教育面においてサポートが期待できます。プライベートな話をすることに抵抗があるかもしれませんが、応募先にはブランク期間や復職にあたって不安視している問題などは正直に伝えましょう。子育てと両立するために「夜勤不可」「残業少なめ」といった希望を事前に相談しておくと、復職後のミスマッチを避けやすくなります。
一度現場から離れたとしても、看護職の復職は可能です。
看護職不足が社会問題となっている今、復職を希望する方も増えています。
看護職の復職を支援する動きも活発化しておりますので、復帰するハードルも高くはありません。
「落ち着いたので看護職に復帰したい」と考えている方は、ぜひ第一歩を踏み出してみてください。
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